文字サイズ | A A+ A++

平成21年12月定例会・一般質問《質問日:平成21年12月14日》 …質問一覧のページに戻る

違法なサイトから子どもたちを守るために

質問 パソコンや携帯電話の急速な普及により、インターネット上には違法な情報がはんらんし、子供たちが携帯電話などで出会い系サイトにアクセスして、犯罪の被害者となるなど、違法なサイトを通じて事件に巻き込まれる事例が相次いでおります。
 そこで、技術革新の著しいコンピューター技術やインターネットなどを悪用するサイバー犯罪の現状と、今後も子どもたちの犯罪被害などが懸念される出会い系サイトなどの利用による犯罪被害の防止策について、警察本部長にお伺いを申し上げます。
 次に、子どもたちがネット上に学校情報を書き込む学校裏サイトやプロフがいじめの犯罪の温床となっており、教育委員会では今年5月に専業職員3人を置いてサイトの監視業務をスタートさせ、問題ある記述453件のうち、サイト管理者に削除要請し、うち55.4パーセントの251件が削除されたとのことでございます。
 しかし、一定の成果はあるものの監視対象のサイトは限りなく存在し、現状の体制では対応に限界があります。東京では6月から都内に公立学校2,200校を対象に業者委託によるサイト監視業務を始めたほか、北海道、三重県でも委託の監視業務をスタートさせております。
 もちはもち屋ではありませんが、日々刻々進化する違法のサイトに対しては、民間の専門家に委ねたほうが効果的ではないでしょうか。民間委託を含め、監視業務の充実を図るべきと考えます。また、近県の自治体と連携を取りながら監視業務を推進することがぜひ必要とも思います。教育長にお伺いします。
 次に、今年4月にいわゆる有害サイト規制法が施行され、18歳未満の青少年による出会い系サイトなどへの接続を防ぐフィルタリングサービスの提供について携帯電話業者などに義務付けられましたが、実際に利用するかは保護者の選択に委ねられておるのが現状でございます。
 本年9月に県が行った県内の携帯電話売店578社を対象に実施した実態調査によると、フィルタリングについて「必ず説明している」とした販売店は96.4パーセントに上がったものの、「あまり利用されていない」と回答した販売店が29.2パーセントもあり、子どもが保護者にフィルタリングを解除するよう頼むケースが多いと伺っています。
 このようにフィルタリングの最終的な判断が保護者に委ねられており、親が自ら必要な知識を身に付け、子どもを被害者にも加害者にもさせないように有害情報などから守ることが何よりも大切です。
 他県では、地域に根差した啓発活動を充実させるために携帯電話市民インストラクターを養成し、学校での家庭教育学級等の講師として活動してもらう取り組みを行っております。
 このような取り組みを含めて、教育委員会として保護者に対する啓発をどのように行っていくのか、教育長にお伺いします。
 さらに教育委員会だけでなく、埼玉県として保護者に対する情報提供や啓発活動を積極的に行うとともに、フィルタリングの義務化を図るなど、有害情報から子供たちを守るために、早急に取り組んでいただきたいと考えますが、どのように取り組みを行っていこうとするのか、知事にお伺いをいたします。

違法なサイトから子どもたちを守るために

答弁上田 清司 知事

 この問題については、熱心に県議会でも取り組んでいただいておりますので、昨年の11月に8都県市首脳会議に「携帯電話による有害サイトから子どもたちを守る取り組みを共同で行いましょう」というご提案をさせていただきました。
 そして、首脳会議で議論を重ねた結果、本年4月に「携帯電話の販売に当たっては、原則フィルタリングを設定すること」を携帯電話事業者に要請することになりまして、そこで本年7月に8都県市を代表して、携帯電話会社に直接、私、赴きまして「フィルタリングサービスの徹底」についての要請をさせていただきました。
 早速各企業も対応していただきまして、その結果ソフトバンク、NTTドコモなどは小学生向け、中学生向けなどの年齢別フィルタリングサービスを開始し、発達段階に応じてフィルタリングを設定する仕組みを整えさせていただいております。
 保護者の方々に対してはフィルタリングの普及を図るため、本年6月に全国初の試みとして京浜東北線などのJR線に車内中吊り広告を掲載しました。
 また、リーフレットなどの配布を行い啓発を図っておりますが、しかし、議員ご指摘のとおり、子どもたちが利用する携帯電話におけるフィルタリングサービスの利用状況は、いまだ十分ではないじゃないかというご指摘もそのとおりでございます。
 そこで子どもたちが使用する携帯電話については、原則としてフィルタリングを設定することを内容とする青少年健全育成条例の改正に向けて準備を進めております。
 一方、有害情報から子どもたちを守るためには、子どもたち自身が携帯電話の正しい使い方を身につけることはもとより、何よりも保護者が携帯電話についての正しい知識を持って子どもを指導することが大事だと思います。
 このため、県としても、保護者の方々をインストラクターとして養成し、その方々に保護者を教育していただく取り組みを検討しております。
 さらに、現在、NTTドコモなど携帯電話事業者が行っている「ケータイ安全教室」を一層進めていただくように要請いたします。
 今後とも保護者や携帯電話事業者のご協力をいただきながら、有害情報から子どもたちを守るためには条例で徹底するとともに、保護者への教育に力を入れていくことが大事だと認識しております。

答弁松本 治男 警察本部長

 「サイバー犯罪の現状と犯罪被害の防止対策について」お答え申し上げます。
 まず、サイバー犯罪の現状についてでありますが、インターネットを利用したサイバー犯罪は、1、コンピューターに不正にアクセスするもの、2、コンピューターまたは電磁的記録を不正に改ざんするもの、3、ネットワークを利用して各種の犯罪を行うものの3つの類型に区分されます。
 本年の取り締まり状況につきましては、10月末現在でサイバー犯罪の検挙件数118件、検挙人員130人、相談件数は1,747件と、検挙人員や相談件数は増加傾向にあります。
 3つの類型別では、1、コンピューターに不正にアクセスする犯罪が2件、2、コンピューターまたは電磁的記録を不正に改ざんする犯罪が2件、3、ネットワークを利用した犯罪が114件となっており、ネットワークを利用した各種の犯罪が全体の96.6%を占めております。
 その内訳は、詐欺が14件、脅迫・名誉棄損が10件、著作権法違反が3件、児童買春・児童ポルノ禁止法違反が17件、青少年健全育成条例違反が53件、その他17件であり、特に少年・少女が被害者となる福祉犯罪は、検挙件数が70件と全体の59.3%を占め、前年同期比25%の増加となっております。
 このインターネットを利用した福祉犯罪のうち、出会い系サイトに関係した被害実態につきましては、10月末では、被害者21人のうち71.4%に当たる15人が18歳未満の少年・少女で、すべてが強制わいせつや児童買春などの性犯罪に係わる被害者であります。
 また、出会い系サイトへのアクセス手段を分析しますと、18歳未満の少年・少女の被害者15人のすべてが、携帯電話からアクセスしているものであります。
 県警では、こうしたサイバー犯罪に対処するため、昨年10月、サイバー犯罪対策センターを発足し、捜査員の増強やデータ解析等の捜査支援体制を充実強化し、取り締りを強化しているところであります。
 また、サイバー犯罪対策センターでは、全国に先駆けまして警察による24時間体制のサイバーパトロールにより、違法情報等が書き込まれている204サイトを把握し、監視を行っており、県民が参加するネット防犯パトロールのボランティアの方532人の登録者から10月末で1,398件の違法情報等を受理して、人を自殺に誘引するなどの有害情報の削除依頼等を265件行っております。
 さらに、少年課におきましては、非行防止指導班「あおぞら」などによる小学校、中学校および高校に対する「出会い系サイトの危険性」などを内容とする非行防止教室を、10月末までに1,417回開催し、少年をはじめ教職員や保護者の方等33万4,234人を対象として受講していただいたところであります。
 今後とも、取り締まりの強化とともに、知事部局、教育委員会等と連携して、青少年の出会い系サイトに起因する犯罪被害防止対策をはじめ、サイバー犯罪対策を積極的に進めてまいります。

答弁島村 和男 教育長

 まず、「民間委託も含め、監視業務の充実を図るべき」についてでございます。
 ネット上の監視活動について本県では、将来的には、各学校や市町村教育委員会が、PTAや地域ボランティアなどと連携して自主的に監視することが望ましいと思っております。
 そのため県としては、監視活動のノウハウを蓄積することも重要であると考え、民間委託ではなく、直接実施することを選択いたしました。
 今後、これまでに蓄積した危険サイトの発見方法や削除依頼のノウハウを学校や市町村教育委員会に提供し、監視活動の充実に努めてまいります。
 次に、「近県の自治体と連携をとりながら監視業務を推進してはどうか」についてでございます。
 ネットの監視については、各自治体共通の課題でありますことから、これまでも、東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3県の生徒指導担当者による連携会議で情報交換を実施してまいりました。
 今後は、担当者間の日常的な連絡体制を整備するなど、近県の自治体との連携を強化し、監視活動を充実してまいります。
   次に、「保護者に対する啓発をどのように行っていくのか」についてでございます。
 本年11月に開催された埼玉県PTA研究大会では、「どんなにIT機器が進化しても、正しく使いこなすことができる子どもたちを育みたい」との宣言がなされました。
 県としても、ネットトラブルの予防と対策をまとめた保護者用の啓発資料を作成し、PTAと協力しながら、啓発活動を進め、有害情報から子どもたちを守る取り組みを推進してまいります。
 また、先ほどの知事答弁にありましたように、保護者をインストラクターとして養成することを検討しておりますので、連携を図りながら、より多くの保護者に携帯電話の安全な利用について啓発してまいります。

※記事掲載写真のほとんどはクリックして拡大画像をご覧いただけます。 ※当ホームページに掲載の記事、イラスト、写真などの無断転載を禁じます。 ※イベント等の写真をホームページに掲載する場合がございます。掲載を望まない方はお手数ですがお申し出ください。

※個人情報のお取り扱いについて ※宮崎栄治郎ホームページRSS

© 2019 Eijiro Miyazaki

過去の記事

県政調査事務所

さいたま市南区大谷口1064 TEL:048-887-6511 FAX:048-882-5980 ご連絡・お問い合せはこちらのメールフォームからどうぞ。 ホームページは携帯からでもご覧いただけます。下のQRコードからどうぞ。
QRコード

ページの先頭に戻る↑