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平成17年12月定例会・一般質問《質問日:平成17年12月13日》 …質問一覧のページに戻る

障害児対策について

質問 我が国の少子化は喫緊の課題であり、今後人口の減少及び高齢化が憂慮されているところであります。埼玉県においてもその現況は同様であります。
 さて、こうした状況の中で、埼玉県内の小中学校で義務教育を受けている学齢児童生徒数は同様に減少傾向が続いておりますけれども、盲・ろう・養護学校や特殊学級に学んでいる学齢児童生徒数については近年、反対に増加しております。
 平成十七年度と五年前の平成十二年度を比較してみますと、平成十二年度の市町村立小中学校の児童生徒数は六十一万人でありましたが、平成十七年度は二万人減り、五十九万人となっております。減少率は三・四パーセントとなります。
 それに対して、その間の公立盲・ろう・養護学校や特殊学級で学んでいる生徒数は五千五百六名から六百三十九人増加し、六千百四十五人となっており、増加率は実に一一・六パーセントとなります。全体の児童生徒数が減少している中、特記すべき事項であると考えます。
 そこで、このことを踏まえ、障害のある児童生徒に対する教育の充実に向け、以下のことを質問いたします。
 まず、少子化が進む中、本県の盲・ろう・養護学校や特殊学級で学んでいる生徒が増加していることについて、全国や近県の比較を含め、どのような状況を把握し、どのような対応をしているのか。また、障害のある生徒の教育の充実は、学校へ就学する前の段階から福祉機関等との連携が重要であると考えますけれども、このことについてどのように対応していくのか、これらのことについて、県としての取組を教育長にお伺いいたします。
 次に、障害児対策についてのうち、学齢に達する前の障害の早期発見、早期療育について、福祉部長にお伺いいたします。
 我が国の乳幼児健診システムは世界的にも例を見ない優れた制度であり、これまでにも障害の早期発見と早期療育に大きな成果を上げてきました。
 特に乳児から幼児に移行する時期に行う一歳六か月健診は、障害の早期発見に有効であると聞いていますけれども、自閉症傾向児の場合は早過ぎると言われております。
 幼児の自閉症については二歳ごろが適当であり、早期なら指導の方法も効果的なものがあると聞きます。私は、二歳の時点で言葉がないか、あるいは遅れている子供については特別相談を行ったらと考えております。これによって治療効果があった子供は、前に述べましたように、増加傾向にある養護学校や特殊学級ではなく通常学級での教育が可能となりますし、ひいては養護学校や特殊学級の増設をとめることができます。
 ところが、平成六年度に母子保健法が改正されたことによって、平成九年度から乳幼児健診の実施主体が全面的に市町村に移り、健診時のスタッフや健診後のフォロー等が市町村によって異なっています。未来を担う子供たちの健やかな成長を行政が支援していかなくてはならない中で、このような状況では不安を覚えます。まず、市町村は責任を持って、しっかりと取り組んでほしいものだと思います。
 以下三点、福祉部長にお伺いします。
 一点目に、子供たちが健康に育ち、また仮に障害を持って生まれたとしても、早期発見、早期療育のための健康チェックとその後のフォローが市町村において統一的に実施できることが必要だと考えますが、この点について、県として何らかの支援をする考えはないのかお伺いいたします。
 二点目に、喫煙や過剰なダイエットなどが原因で未熟児の出生する割合が増加していることが指摘されております。平成十七年七月、国が公表した「児童虐待による死亡事例の検証結果等について」によりますと、虐待を受けて死亡した子供の状況では「未熟児であった」が三割に達しており、これは最も大きな割合を占めています。子供の虐待を未然に防止する上で未熟児を減らす方策を検討すべきであると考えますが、この点についてもお伺いいたします。
 三点目に、未熟児は、正常で生まれた子供に比べて病気にかかりやすく、その後に障害を残す場合があることから、早い時期から経過を見守っていくことが必要でございます。今後、県として未熟児の養育支援にどのように取り組まれていくのか等、三点について、福祉部長にお伺いいたします。
 最後に、子供たちの健やかな成長は、親御さんはもとより、全県民の願いでございます。
 そこで、知事にお伺いをいたします。障害のある子供に対し、ゼロ歳から六歳までが福祉関係の部で、学齢からが教育局の中でという分業の支援対策から、部局を横断し、発見、検証対策システムを構築し、障害を持った埼玉っ子を救う、総合的で一貫した流れを県がリーダーシップを発揮して考えていくべきだと考えますけれども、この点について、知事の御所見をお願いいたします。

障害児対策について

答弁上田 清司 知事

 私は、障害や病気のように、自分の責任でないことで苦しむ方々がおられれば社会全体でカバーする、これが、政治の原点ではないかというふうに考える者の一人であります。
 少し、感想的なことで恐縮ですが、今年の秋に、熊谷のスポーツ文化公園で開催されました障害者スポーツ大会「彩の国ふれあいピック」で、ボッチャという名前の競技がございました。
 脳性マヒの方、もうほとんど顔くらいしか動かすことができない、そういう方でもできる競技を見ました。あごでボールを挟んで、角度をつけながらボールを押し出して、よりゴールに近いところに近づけた者が勝つという、そういう競技であります。
 必死になって、私も実はさせていただきまして、負けました。とても、ぎりぎりの努力をされているというのでしょうか、努力と言うよりは、ぎりぎりまで自分の可能性を見いだすことをされていると言った方が正確なのかもしれません。
 私はすごく心が洗われたと言うのでしょうか、かなわないと言うのでしょうか、そんな思いを感じたことがあります。
 そして、御本人もとっても喜びにあふれた顔をされておりました。何よりもこの、周辺がかもしだす雰囲気がとても良くて、何か浄化されたような気になりました。
 その位、障害がある方でもですね、フライングディスクなども見ましたら、目が見えなくて、音でフライングディスクをやるんですね。すごい、こう、そういう方がすごい競技をされているというのでしょうか、すごい技術を持っていらっしゃる。
 そういういろいろなものを見て、これはという、何かこう、そういう人たちと一緒にお手伝いをされている人たちが醸し出す、この、何と言うのでしょうか、心を洗うような、そういう空気というのはとても感動的で、何か、少し、普段こう、汚れかかっているようなところがありますので、正確な言い方がまずいかもしれませんが、時々、私のような人間はそういう所で洗われる必要があるのかなというふうに思ったくらいの、思いを持ちました。
 そういうボランティアでですね、一生懸命支えておられる方々がおられましたので、実は、御承知のとおり「全身性障害者介助人派遣事業」というのを始めました。
 これも、こういう障害をもつ方々を支えている様々なグループの皆さんがおられるので、それが可能になったわけであります。
 要は、人というのは、どこまでも限りない可能性を持っているのかということを、私は感じております。従いまして、障害に苦しんでおられる、しかし乗り越えることをまた楽しみにしておられる、そういう方々の存在というのは、多くのことを私たちに教えていただけるような気がいたしますので、そういう意味で、常に障害がある方もない方も一緒に生活できる空間、そういうものをできるだけ作っていけるかどうか、これが一番の、障害者における教育になっていくのではないかと思っています。
 そして、どうしたら総合的に、福祉の分野じゃないか、教育の分野じゃないかということで分けちゃいかんぞという御指摘をいただきました。まさにそのとおりだと思います。
 どちらがやっているんだということではなくて、まさに、福祉の部門でもない、教育の部門でもない、あるいは両方ともあるという、どれだけ総合的に支援できるかというのが、御指摘のとおり大変重要だというふうに私も思っています。
 現場を十分に知っているわけではありませんので、生意気なことは申し上げられませんが、一つ一つのそういう出てきた課題を集約しながら、議員御指摘の総合的な支援ということについて、より一層部局横断的に取り組むべきだということを、これからも肝に銘じていきたい、このように思っております。
 具体的な項目について、お答えができないのが大変残念ですが、少なくとも、「彩の国障害者プラン21」の実現に向けて、丁寧に、個々の問題をできるだけ把握しながら、丁寧に実行していきたいなというふうに思っております。

答弁稲葉 喜徳 教育長

 まず、盲・ろう・養護学校や特殊学級で学んでいる児童生徒数が増加していることについて、どのように状況を把握し、対応しているのかでございますが、本県の状況は、特殊教育への理解の深まりなどから、議員お話しのとおり、少子化の中にあっても、近年増加傾向が続いております。
 文部科学省の平成16年度の資料によりますと、全国の増加率は18%となっており、近県においても、本県と同様に増加傾向を示しております。
 県では、このため、現在、知的障害養護学校を中心に深刻な教室不足が生じておりますため、高等養護学校2校を平成19年度に開校するよう準備を進めるなど、教室不足の解消に向け、鋭意、取り組んでおります。
 また、特殊学級につきましては、障害のある児童生徒の増加に伴う市町村の設置計画などに基づき、実態に応じた増設に努めているところでございます。
 次に、障害のある児童生徒の教育の充実に向け、学校へ就学する前の段階から福祉機関などと連携することについてでございます。
 県では、障害のある児童生徒に、乳幼児期から就労に至るまで一貫した支援を図るため、平成15年度から、教育、福祉、医療などの関係機関や親の会などとの連携を図る「広域特別支援連携協議会」を設置し、情報交換に努めております。
 さらに、児童生徒一人一人に応じた支援の充実を図るには、福祉などの関係機関と連携して、乳幼児期の状況を踏まえた「個別の教育支援計画」を作成することが重要でございます。
 現在、その作成を支援するためのコンピューターソフトを開発し、来年度から、盲・ろう・養護学校の全ての児童生徒を対象に取り組めるよう準備を進めております。
 今後とも、関係機関と十分連携し、障害のある児童生徒の教育の充実に努めてまいります。

答弁大津 晄 福祉部長

 統一的な乳幼児健診の実施のための市町村への支援についてでございます。現在、乳幼児健診は市町村が責任を持って行うこととなっております。
 しかしながら、県内のどこで生まれ育っても、等しく質の高い母子保健サービスが受けられることが肝要です。これまでも市町村保健師の資質向上のため、専門的研修や最新の情報提供などを行ってまいりました。
 また、議員お話しの、2歳時点での特別相談につきましては、現在、 14市町村で実施され、ご両親の悩みを受け止める貴重な機会でもあり、障害の早期発見につながるものと存じます。
 今後、県といたしましては、自閉症を含む発達障害など新たな課題にも対応できるよう、健診時の観察のポイントや、発見後の対処方法などを盛り込んだ母子保健マニュアルを新たに作成し、市町村への支援をしっかり行ってまいります。
 次に、未熟児を減らす方策でございます。未熟児の増加につきましては、医学の進歩など様々な要因がございますが、御指摘のように、要因の1つとして喫煙や過剰なダイエットが挙げられております。
 そのため、県では、平成16年度から、受動喫煙ゼロを目指し、全面禁煙・空間分煙実施施設認証制度を創設。事業所等に禁煙推進をお願いしております。
 また、たばこが体に及ぼす影響について、早い時期から理解を深めるため、副読本を作成し、小学校に配付したところでございます。
 しかしながら、未熟児を減らすためには、何よりも生涯にわたる健康に関しての意識づくりが重要でございます。今後も「すこやか彩の国21プラン」により啓発活動に努めてまいります。
 次に、未熟児の養育支援の取組についてでございます。御指摘のように、未熟児は、正常に生まれた子どもに比べて病気にかかりやすいなどの特徴がございます。そのため、早い時期から経過を見守っていくことが何よりも重要でございます。
 平成17年8月から県の全保健所において、出生体重1,500g未満の未熟児がいる家庭への訪問活動を強化しております。これまで、95件訪問し、年度末には、ほぼ全対象世帯である400件程度の訪問ができる見込みであります。
 訪問活動に当たっては、お子さんの入院中からの家庭訪問や育児不安が強い場合には複数回訪問をするなど、母親の育児不安の軽減に大いに効果をあげております。
 今後とも、こうした未熟児指導の充実等を通じて未熟児の養育支援に鋭意努めてまいります。

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