平成17年2月定例会・一般質問《質問日:平成17年3月1日》 …質問一覧のページに戻る
藤右衛門川の環境整備について
昨年は日本各地、台風や集中豪雨による大規模な水害が多発いたしました。
本県におきましても、十月に台風二十二号と二十三号が相次いで来襲し、特に台風二十二号のときには、さいたま市内で総雨量二百三十七ミリの大雨を記録しました。幸いにして、私の地元を流れます藤右衛門川の流域では大きな浸水被害もありませんでした。
この藤右衛門川の流域では、昭和五十一年の台風十七号により総雨量百九十ミリの記録的な大雨が降り、二千二百九十八戸もの家が浸水するという甚大な被害が発生いたしました。
県当局においては、特に被害の大きかった旧浦和市内の浸水被害を解消するため、河川激特事業の採択を受けて集中的に事業を行い、昭和五十五年度に改修が完了いたしました。
その後も、下流で東京外かく自動車道と並行している藤右衛門川の放水路が平成八年度に完成し、また、ネックとなっていた見沼代用水の伏せ越し工事も平成十四年度に完了したところです。
このように改修が進んだ結果、藤右衛門川の流域では浸水被害に対する安全性が数段向上し、このような昭和五十一年当時の雨を上回る大雨でも浸水被害が発生しませんでした。
地元の住民としては大変感謝しているところでございます。
しかしながら、藤右衛門川の上流部では激特事業が終わってから二十五年もの歳月経過しており、川底には土砂がたい積したり、その土砂の上に雑草が生い茂ったりして川の流れが阻害されている状況がございます。
そこで、こうした藤右衛門川の実情を踏まえ、河川としての安全性を高めるため、たい積した土砂の撤去や適切な時期での雑草刈り払いなど、良好な河川環境の確保をお願いしたいと思いますが、県土整備部長のお考えをお聞きしたいと思います。
藤右衛門川の環境整備について
小沢 隆 県土整備部長
藤右衛門川は、さいたま市南区の浦和競馬場内を起点として、川口市内で芝川に合流する延長約四・五キロメートルの一級河川でございます。
さいたま市の市街地を流れ、流域には多くの方々が住まわれていますので、治水上、重要な河川となっております。
お話しにもございましたように、現在の藤右衛門川の上流部分につきましては、川底に土砂がたい積するとともに雑草が生い茂り、河川の流下能力を阻害しております。
このため、激特事業で改修を実施いたしましたJR武蔵野線上流の上狐橋から一級河川起点までの約一・一キロメートル区間のうち、比較的多くの土砂がたい積している約〇・八キロメートル区間につきまして、平成十七年度から三か年計画でたい積土砂を撤去するためのしゅんせつ工事を実施する予定でございます。
また、雑草刈り払いについてでございますが、平成十六年度の実施例を見ますと昨年の十月に刈っておりますが、今後は刈り払い時期などについて地元の皆様と十分に調整を行い、適切な時期に実施してまいります。
流域の皆様が安心で安全な生活が送れますよう、今後とも良好な河川環境の整備に努めてまいります。